鎌倉市のロードプライシング計画?市外から自家用車で鎌倉に入るだけで千円徴収?

鎌倉市でこれまで議論されているロードプライシング計画(道路通行課金)というのをご存知ですか?

どっかで聞いたことがあるなぁ?という方も、そうでない方も、いよいよその計画がオリンピックを前に再び議論されていますのでご紹介します。

「鎌倉市民は市民なので、料金なんて徴収されないよねぇ?」とワタシは考えていたのですが、どうやら今後の議論によっては、料金を徴収される可能性もあるので、その点についても記載していきます。

鎌倉市のロードプライシング計画が浮上した理由とは

平成25年から検討されているのですが、そもそも、なぜロードプライシング計画(道路通行課金という記載が分かりやすい)いうものが浮上してきたのかを記載します。

鎌倉市は、歴史的遺産や自然環境を有する観光都市として、四季折々の見所を有し、毎年多くの観光客で賑わっています。(平成 25 年の延べ入り込み観光客数は 2,308 万人)

鎌倉の観光拠点である鎌倉地域は、南側の相模湾と三方の丘陵部による城塞都市として鎌倉時代に造成され、地域外との交流は七つの切通しで行われてきました。現在に至るまでの間には、海浜部の国道 134 号、横浜横須賀道路の朝比奈インターチェンジを結ぶ幹線道路網等が整備されたものの、道路網は、鎌倉時代の形態を踏襲したものとなっています。

鎌倉地域に多くの来訪交通が集中し、休日の中でも特に連休等においては、地域の動脈といえる幹線道路が渋滞し、生活道路への流入交通の進入、歩行環境の低下、バスの定時性や速達性の低下、緊急車両の到達時間の遅れ等、市民の居住環境の悪化を招いています。

交通渋滞を抜本的に解決していくためには、道路整備や駐車場整備を進めることが必要ですが、歴史的環境の保全など、様々な制約を抱えているため、短期的での道路整備等は困難であり、何らかの方策で自動車交通量の抑制を図ることが必要です。

つまり、観光などで自家用車に乗ってくるので、道路が混雑して鎌倉市に住む住民の生活に支障をきたしているので、自動車交通量をへらすために、お金を徴取しようということです。まぁ、料金をられると思えば、車で観光に来る人も少なくなるでしょうから。

確かに、ゴールデンウイークや、連休中の鎌倉市は観光でモノレールや江ノ電に見られる混雑で、市民の生活は支障をきたしています。

その打開策としてロードプライシング計画(道路通行課金)が浮上してきたのです。

既に、ロードプライシングは、シンガポール、ロンドン、ノルウェーオスロ市、韓国ソウル市で実施されています。(交通渋滞が見込まれる時間帯のみ実施しているところが多いです)

鎌倉ロードプライシングの専門部会素案(平成24年5月時点)

平成24年の鎌倉市のロードプライシングの素案がありますので見て行きましょう。

1. (仮称)鎌倉ロードプライシングの目的は、住宅地と観光地が共存する鎌倉地域の交通渋滞の解消及び市民の居住環境の回復です。

2. (仮称)鎌倉ロードプライシングは、道路利用者から課金した費用により、道路整備、公共交通の充実、パーク&ライド駐車場の拡充等を進めるとともに、商業・観光振興に寄与する施策を進めるものです。諸外国で行われている道路利用者からの課金制度とは、異なる自動車利用の抑制策です。

3. (仮称)鎌倉ロードプライシングは、1年を通して実施するものではありません。著しい交通渋滞が発生し、実施効果が高い、年間 50 日~120 日程度の土日祝日の交通混雑する時間帯に実施することを想定して検討を進めています。

4. 課金額については、日常生活に利用する市民と、来訪者を同額にすることは考えていません。市民の負担については、市民と来訪者の道路の利用頻度の違いを考慮し、来訪者に比べ0~1割程度の負担を想定して検討を進めています。

5. 交通渋滞が解消することにより、移動時間の短縮、燃費の向上、交通事故の危険性の低下、緊急車両の到達時間の向上、バスの定時性や速達性の向上などの効果があると考えています。

※一部、市民から反対の意見があり、再検討がされてきました。

鎌倉市ロードブラッシングに対する鎌倉市議 長嶋さんの指摘

鎌倉市は、ロードマップを作成して導入を急いでいます。下記のように2019年1月27日にシンポジュウムを開催するようですします。

住む人・観光する人・働く人のための未来交通シンポジウム~スマートなまちの交通をつくるSDGs未来都市かまくらのロードプライシング~

鎌倉市のロードプライシング計画について、鎌倉市議の長嶋さんが下記の指摘をしています。

長嶋さんの指摘の良いところは、他の案件でもそうですが、法律的な根拠に基づいて指摘しているところですね。

※長嶋さんの指摘の全文を読みたい方はこちらの公式サイトをご覧ください。

皆さんの周りでもそうでしょうが、法律はめんどくさいので勉強しない人が多く感情論で議論する人が実に多いのです。

下記内容は、長嶋さんの公式サイトからの抜粋です。

⭕️問題点 
→総務大臣の同意が必要であるが全く話もしていない。

地方自治体が、法定外目的税を新設、変更しようとする場合は、あらかじめ総務大臣に協議し、その同意を得なければならないとされる(地方税法731条2項)

→2019年度に実証実験、2020年度に本格実施に向けて条例提出などの手続きが全く進んでいない。
→「道路の無料公開原則」は、今日の道路特定財源の創設者でもある田中角榮元総理が昭和27年の立法審議でも度々語った大原則であるが、この事はどのように考えるのか?
→道路特定財源が使われて整備された道路は、誰もが整備の為の費用を負担している訳で、道路の無料公開原則に基ずき、無料で通行する権利があると考える。この点どのように解釈されているのか?
→鎌倉市民は無料にすると市長は断言しているが、公平性の観点など様々な異論がある。この点について法的な課題も含めてクリアできるのか?
→鎌倉の渋滞の原因は交通容量が低い、交差点の処理能力が低いから発生しているにすぎない。ロードプライシング実施ではなく、先にやるべき事は交差点需要率ではないのか?
→生活道路への車の増加を招く事は確実であるがどうするのか? (例:鎌倉山から七里ヶ浜住宅地に下りる一方通行、鎌倉高校前ー七里ヶ浜ー稲村ヶ崎ー極楽寺ー坂ノ下)
→134号、県道304号線がさらなる渋滞を招く事は確実と思われるがどうするのか?

⭕️近隣住民に広範囲で大きな影響
→影響を受ける自治体との協議は全くされていない。
→近隣自治体の近接住民との協議は全くされていない。
→逗子、葉山、藤沢、横浜の住民の皆様が買い物や用事等で鎌倉に来る時は千円払わなければならなくなります。この事は生活圏への侵害であり大問題である。

・近隣市のタクシーは千円払う事になる。例えば藤沢市の住民が自宅に呼ぶ場合、藤沢のタクシーを呼ばないで、鎌倉のタクシーを利用する事が想定される。この事はどう考えるか?

⭕️目的は鎌倉の街の交通渋滞をどうやって改善するか?と言うこと。
→その手法をどう選択して行くか?方法論の議論をきちんとするべき。
→そこに何らかの意思や利権が介在してくると間違いが起こる。
→現状はやりたい方々がプロダクトアウトで”ありき”で進めている。
→データーを客観的に分析して、現場把握をきちんとすればおのずと答えは出てくる。

🔺まずデーター分析が大事。いつ、どこで、どのくらい?
→鎌倉は他と比べて交通量の実数が多い訳ではない。
→混雑度の数値が高い訳ではない。
→実は平日の交通量の方が多い。
→住民、通過交通、観光客の比率の正確なデーターが無い。
→他所と比較しても混雑が特異的に多い訳ではない。

→年間120日課金する必があるほど渋滞していない。

オリンピックを目前にロードプライシング計画実施ありきでは危い

どうやら東京オリンピックを契機として鎌倉市のロードプライシング計画が実現しそうな気配です。

オリンピック開催で、逗子や鎌倉が混雑するのでロードプライシング計画を実行して、車の渋滞を解消しよう!というのは、わかりやすいですからね。

反面、住民であるわれわれは、その結果、どのような生活変化が起きるのか想像ができないんですよね。いい面だけしか見えてこないので。

たとえば、鎌倉市に入る車に料金課金されるのであれば、その課金された分は、どこかで企業は回収しなきゃならないでしょう。

その回収するところは、課金された場所である市民からでしょうから、価格に上乗せされるんじゃないかとか思うのです。

もちろん、このまま市民生活に影響を与える渋滞問題を放置して良いとは思いませんが、ロードプライシング計画を実施した結果、住みにくくなるのは嫌だなぁと思うのです。

道路は公(おおやけ)、つまりみんなが利用するところなのですが、鎌倉市民も料金を負担する、あるいは一旦負担して返金手続きを取らざるを得ないのは、全体の利益からやむを得ないことなのか考えてほしいところです。

オリンピックというイベントにみせられて、ロードプライシング計画が導入された後の市民の生活がどのように変化するのか、財源は何に利用されるのか等、市民としては注目したいところです。

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