鎌倉市「マイエンディングノート」配布開始。栄区「シニアライフノート」の違いとセミナー参加への注意点

平成30年8月1日、鎌倉市が無料で終活のマイエンディングノートの配布を開始しました。

鎌倉市の高齢者いきいき課窓口、地域包括支援センター、老人福祉センター、各支所にあります。配布は6000部。

※鎌倉市公式ホームページ

誰もが迎える終活について、お隣の横浜市栄区では、平成27年11月に「SAKAEシニアライフノート」としてエンディングノートを配布しています。

そこで、今回は横浜市栄区と鎌倉市のそれぞれのエンディングノートの特徴、違いをまとめてみました。

これまで待っていた終活に対して、自らが主体的に終活を行い今をどう生きていくか、エンディングノートの内容をみていくと考えさせられる内容です。

また、エンディングノートで各種のセミナーが実施されていますが、注意点について書きます。

この記事は、鎌倉市のマイエンディングノート、栄区のエンディングノートに興味があるけどどんな特徴があるのか、無料のエンディングノートのセミナーに参加したいけど、どんな点に注意をすれば良いかを知りたい方にお伝えします。

栄区 SAKAEシニアライフノート

横浜市栄区は、平成27年11月に「SAKAEシニアライフノート」としてエンディングノートを配布しています。発行部数は、3000部。

栄区 SAKAEシニアライフノートの内容

SAKAEシニアライフノートは、下記のような内容となっています。

・わたしのプロフィール:家族・友人などの連絡先、歩んできた人生等

・いきいき編:健康チェックリスト、元気に過ごすためのポイント等

・そろそろ編:介護が必要になった時のことについて考える、介護保険の活用等

・大切な人へのメッセージ:延命治療について、葬儀について等

栄区 SAKAEシニアライフノートの特徴

特徴として、従来のエンディングノートでは触れられることのなかった、健康寿命を延ばす、認知症を予防する等、これからの人生を充実したものにするためのポイントや自身の人生を振り返りこれからの生活について考える項目を充実しています。

また掲載されている健康チェックで自身の生活状況等を振返ることができます。

鎌倉市 マイエンディングノートの配布目的、内容

今回、鎌倉市がエンディングノートを配布する目的について、平成30年8月の松尾市長が定例会見で発言しています。

マイエンディングノートの配布についてです。

今年度から本市としては初めて、終活支援事業として、「鎌倉市マイエンディングノート」を配布します。

エンディングノートに記入することで、人生100年時代のライフスタイルや高齢者自身が人生の最期に向けて、自身の気持ちや考えを整理するとともに、残される家族や大切な人にその思いを伝えることにより、住み慣れた土地で最後まで自分らしく過ごしてもらえるようにしようとする取り組みでございます。

平成30年8月 松尾市長定例会見

鎌倉市がニュースリリースをだしていますので、参考までに掲載します。

ワタシは、とある支所で市役所の窓口で直接問い合わせして、手渡しでマイエンディングノートをもらってきました。申込用紙などは不要で、すぐにもらうことができました。

内容を見ていきましょう。

鎌倉市 マイエンディングノートの内容

第1章から第5章が自分で書くところ、第6章が市の相談窓口の紹介です。

質問に対してチェック☑を入れる項目と自分で書く構成になっています。具体的な内容を見ていきます。

第1章 わたしのこと

わたしの基本情報、おもいで、あしあと、今のわたし、健康状態の5つで構成されています。

自分の名前の由来、青春時代など、生まれてから現在の状態を書くことができます。

第2章 もしもの時は

病気や介護が必要になったとき、判断能力等が低下したときに自分の希望を書けるようになっています。

治療方針で、自分が判断の能力が低下した時に、誰の意見を尊重するのか等、考えさせられる内容もあります。

例えば、配偶者である旦那さんが「倒れた時は延命治療はしなくてよい」と話していたとしましょう。

いざ、実際に旦那さんが判断能力ができなくなった、あるいは瀕死の状況で、親戚もいる中で、家族の当事者であるあなたが、本人が生前に本人が望んだ「延命治療をない」という選択をあなたがするのは、かなりハードルが高いです。

そうした時に、このマイエンディングノートに書いてあれば、本人の意思を伝えることができます。

第3章 エンディング

葬儀、お墓、遺言書、もしもの時の連絡先リスト、渡したいもので構成されています。

具体的にお墓の用意の有無、ない場合は、預金でまかなうのか、年金でまかなうのか等、具体的な内容について記入できるようになっています。

第4章 大切な人たち

家族や親族について、系図を作成できるようになっています。ペットについても記載できるようになっています。

第5章 財産について

不動産、預貯金、その他の資産、借入金やローン、生命保険や損害、公的年金、企業年金などのそれぞれについて、その内容を書き込めるようになっています。

第6章 市の相談窓口

市の相談窓口、電話番号が記載されています。

エンディングノート等の終活セミナーに参加するときに気をつけたいこと

ウチの父親が、エンディングノートについて、参加費無料のセミナーに参加したのですが、やたらと営業されたので困ったと話していました。

ワタシが調べて父親に伝えたのは、下記のことでした。

  • 終活セミナーは、ご年配の方が多く、遺産や土地財産に関係するのでダイレクトに弁護士、成年後見制度の司法書士、遺言作成を請け負う司法書士、行政書士が実施するケースは少ない(参加の方が、費用がかかる、営業されると警戒して参加しにくくなる)
  • 法人格として設立しやすい非営利団体の一般社団法人と組んで無料でセミナーを開いて人を呼び、そこから法律家へ紹介するパターンが多い
  • 一般社団法人は、法改正によって設立しやすくなったので、どのような活動をしている法人が確認が必要である
  • エンディングノートや終活が話題になるにつれて、もうけ主義者(国家資格でもない〇〇士、〇〇プランナーという名称)が無料でセミナーを実施する場合があるので注意する。やたらと参加者人数を自慢しているようなのはダメ。
  • ある程度、信用力のある企業のセミナーに参加するべき。無料には無料の理由がある。

特に、一般社団法人は非営利団体として設立しやすくなってしまったので、何が目的で企業活動をしているのか、わけのわからないところも多いです。

その法人が「〇〇検定」というものを作り、人を集めていたりします。真面目に活動しているところもありますが、そうでないところもありますので、セミナーに参加するときは注意が必要です。

【ご参考】法務省 一般社団法人及び一般財団法人

特に、40年ぶりに民法の相続に関する規定の法改正が2019年7月12日までに施行されますので、無料セミナーは慎重に選ぶように注意してください。

【ご参考】法務省 民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)

エンディングノートを書いた次を考えている方へ

エンディングノートを書いたら、お墓については、終活にむけた次のステップと考える方が多く、お墓のポータルサイト「いいお墓」

が多くの人に利用されています。(日本最大級の葬儀相談・依頼サイト4,000件の提携斎場と20,000件の口コミから、 「納得の葬儀社・斎場選び」が可能になっています。)

東証第一部の上場企業である鎌倉新書が運営していることもあり、じっくりと探す方が多いようです。

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